10月に入り、街を吹き抜ける風にも心地よい秋の気配が感じられるようになりました。
秋といえば、栗ご飯や秋刀魚、キノコや果物など、豊かな「食欲の秋」が楽しめる季節です。しかし、そんな美味しいごちそうを前にして、「入れ歯が当たって痛いから、柔らかいものしか食べられない」「噛むとズレるのが気になって、食事を楽しめない」とお悩みの方はいらっしゃいませんか?
実は、10月8日は語呂合わせで「い(1)れ(0)ば(8)の日(入れ歯感謝デー・歯と健康の日)」に制定されています。普段お世話になっている入れ歯に感謝し、その状態を見直す絶好の記念日です。

先月のブログでは、新生活や環境の変化に合わせた「地域のかかりつけ医の大切さ」についてお話ししました。今月はそこから一歩進めて、ご自身の歯と入れ歯の両方を健康に保つ「ダブルケア」の重要性と、快適な食生活を取り戻すためのメンテナンスについて詳しくお伝えします。
1. その違和感、我慢していませんか?「合わない入れ歯」のサイン
長年同じ入れ歯を使っていると、「入れ歯ってこんなものだろう」「少し痛いけれど我慢できるから大丈夫」と、不具合に慣れてしまっている方が少なくありません。しかし、以下のような症状は、入れ歯がお口の形に合わなくなっている明確なSOSサインです。
- 食事のたびに歯茎に当たって痛むところがある
- 話しているときや笑ったときに、ポロッと外れそうになる
- 入れ歯と歯茎の間に食べものがよく挟まる
- 硬いものやお肉の繊維が噛み切れなくなった
- 入れ歯のバネ(金具)をかけているご自身の歯が揺れて痛い
お口の粘膜や顎の骨は、年齢とともに少しずつ変化(骨が痩せるなど)していきます。一方で、人工物である入れ歯の形は変わりません。そのため、最初はぴったり合っていた入れ歯でも、時間の経過とともに必ず隙間やズレが生じてしまうのです。
合わない入れ歯を使い続けると、食事を楽しめないだけでなく、咀嚼(そしゃく)が不十分になって胃腸に負担がかかったり、全身の筋力や認知機能の低下を招いたりする原因にも繋がります。

2. 「入れ歯のお手入れ」だけでなく、「残っている自分の歯」のケアが命
入れ歯を使われている方の多くが「入れ歯をきれいに洗うこと」には気を配っていらっしゃいます。もちろん毎日の洗浄は大切ですが、それと同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが「お口の中に残っているご自身の歯と歯茎のケア」です。
部分入れ歯は、残っている健康なご自身の歯に金属のバネ(クラスプ)を引っ掛けて固定しています。つまり、土台となるご自身の歯がグラグラして抜けたり虫歯になったりしてしまうと、入れ歯そのものが使えなくなってしまうのです。
- バネがかかる歯は汚れが溜まりやすい: 金具の周りは歯ブラシが届きにくく、プラーク(歯垢)が溜まりがちです。ここから新たな虫歯や歯周病が発生するリスクが非常に高くなります。
- 歯茎の炎症が痛みを引き起こす: 歯茎が歯周病で腫れていると、入れ歯の圧迫によって強い痛みが走ります。
入れ歯を長持ちさせ、快適に使い続けるためには、「入れ歯そのものの調整・洗浄」と「残っている歯の予防処置」という2つのケア(ダブルケア)が絶対に欠かせません。
3. プロによる定期メンテナンスで「噛めるお口」を維持する
ご自宅でのブラッシングや義歯洗浄剤によるお手入れだけでは、目に見えない細菌の膜(バイオフィルム)や、硬くなった歯石・義歯の着色汚れを落としきることはできません。
先月ご紹介したように、当院では患者様一人ひとりの状態に合わせた「完全オーダーメイドのメンテナンス」や、インプラントをされている方専用のケアメニューなど、精密な予防プログラムに力を入れています。入れ歯をお使いの方に対しても、以下のような多角的なプロケアを行っています。
① 噛み合わせと適合の微調整
擦れて赤くなっている粘膜に合わせて義歯の内側をわずかに削ったり、噛み合わせのバランスを整えたりすることで、「痛くない・ズレにくい」状態へと復元します。
②残存歯の徹底的なクリーニングと予防ケア
バネがかかる大切な歯をプロの手で磨き上げ、高濃度のフッ素塗布などで歯質を強化します。土台となる歯を一本でも多く守り抜くことが、将来にわたって美味しく食事を楽しむための鍵となります。
4. 「もっと快適に、美しく」を叶える自費義歯という選択肢
もし、保険の入れ歯を何度調整しても「厚みが気になって味がわからない」「見た目の金属の金具が気になって大きく口を開けて笑えない」とお悩みであれば、自費診療の入れ歯(自費義歯)という選択肢もございます。
- 金属床義歯(きんぞくしょうぎし): 上顎に触れる部分をごく薄い金属で作るため、違和感が少なく、お味噌汁の温かさや冷たい飲み物の温度をダイレクトに感じて食事が美味しくなります。
- ノンクラスプデンチャー: 金属のバネを一切使わず、歯茎に近い色の樹脂で固定するため、外から見ても入れ歯を入れていることがほとんど分かりません。
当院では、インプラント治療だけでなく、精密な自費義歯の製作にも対応しております。患者様のお口の骨の厚みやライフスタイル、ご予算に合わせて最適な治療計画をご提案いたします。
5. 伊丹市のホームドクターとして、美味しく実りの秋を迎えるお手伝いを
「入れ歯の日」がある10月は、これから迎える実りの秋、そして年末年始のごちそうシーズンに向けて、お口のコンディションを整える最高のタイミングです。

先月、転勤や新学期などで伊丹市に新しく来られた方も、昔からこの地にお住まいの方も、当院は皆様の「生涯のかかりつけ歯科医」として親身に寄り添います。
「最近、少し入れ歯が浮く気がする」「金具がかかっている歯が痛む」「何年も前に作った入れ歯をそのまま使っている」という方は、ぜひ一度、当院の検診とメンテナンスにお越しください。
大切なご自身の歯を守り、ぴったり合った入れ歯で、ご家族やご友人と秋の美味しい味覚を心ゆくまで楽しみましょう。皆様のご来院を、スタッフ一同心よりお待ちしております!!




